【ニューヨーク坂東賢治】次期国連事務総長に任命された韓国の潘基文（バンギムン）[屏蔽]通商相は１５日、ニューヨークで日本人記者団と会見し、北朝鮮の核問題に関連して「求められれば、北朝鮮訪問や指導者との会談を含め、必要な指導力を発揮する」と述べ、来年１月の就任後、核実験などで緊迫する事態打開のため訪朝を検討する考えを示した。また、北朝鮮問題担当の特使任命を検討する意向を示した。
　１４日に採択された対北朝鮮制裁決議については「韓国は完全に決議の条項を履行する」と強調し、貨物検査などにも前向きに対応する姿勢を示した。北朝鮮が受け入れを拒否したことについては「極めて遺憾だ」と批判し、「加盟国には決議を履行する義務がある」と述べた。
　米朝対話については、米G0vern.mentが６カ国協議の枠内で２国間対話に応じると表明していることに触れ、北朝鮮に６カ国協議に復帰するよう要求。北朝鮮が金融制裁の解除を協議復帰の条件としていることを「全く別の問題だ」と批判するなど、米朝直接対話を支持しているアナン現事務総長との認識の違いを示した。
　一方、日韓の歴史問題に関しては、未来志向の関係構築の必要性を強調しつつ、「過去の歴史の傷跡を癒やすために行動する必要があるのは韓国人ではない。日本G0vern.mentと日本人だけが教科書問題や[屏蔽]神社参拝などの歴史問題を処理することができる」と述べ、日本のいっそうの取り組みを求めた。
（毎日新聞） - 10月16日10時22分更新